1.デカルトについて
 デカルトは激動の17世紀ヨーロッパに生きたフランス人で、近代合理主義の礎を築いた哲学者であり、また、私たちが中学校で習う代数幾何学の創始者でもあります。
 彼は主著『方法序説』のなかで唱えた言葉「われ思う、ゆえに我あり」を第一哲学に据え、自らの明晰判明な主観が真理と認めた事物だけを受け入れて、その哲学(学問)を体系化していきます。
 デカルト哲学は、心身二元論・個人主義・主観と客観・人間中心主義・民主主義・科学思想などに関して、現代ヨーロッパ文明に絶大な影響を与えることになります。
 諸外国を旅し、オランダで研究と執筆の日々を送ったデカルトは、クリスティナ女王に召喚されたスウェーデンで53年の人生の幕を閉じました。
 彼の著作と思想はその後も賛否両論にさらされ続けます。17世紀後半における禁書処分とデカルトブーム、18世紀のデカルト思想の衰退、19世紀には日本への伝播、20世紀も折に触れて検討され、21世紀の現在も哲学史の中央にそびえ立っています。

         Rene' Descartes/ルネ・デカルト (1596-1650)