音声動画版 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
現在、点字の利用状況は減退の一途をたどっている。これに対処するための抜本的な改善策は、今のところ何も出されていない。そこで今回、とくに日本の点字の使いずらさについて正面から考察しなおし、具体的な改革案を3つ導き出した。ここに公開提案書を示し、広く議論の種としたい。 1.簡易的な点字文法の制定 まず、点字文法を難易度別に4段階のレベルに分け、次のように体系づけて新しく制定する。 1.「かんたん点字」 子供も初心者も、すぐに読み書きできる簡易的な点字文法。 2.「日用点字」 日常生活で使用するための点字文法で、表記のゆれを大幅に許容する。 3.「正規点字」 現行の日本点字表記法に則り、公用する点字文法。 4.「専門点字」 現行の点字文法に則り、数学・理科・医学・音楽など専門領域で使用する。 「かんたん点字」のルールは次の4つ。 1.拗音は、拗音表記の小さな添え字をそのまま大きくした直音で記す。 2.「う」の表記は、長音化するルールをとらず、すべてそのまま「う」と記す。 3.分かち書きは、完全に自由にまかせておこなう。 4.その他(促音、長音、濁音、助詞「は・へ」等)は、正規点字のルールで表記する。 「日用点字」のルールは次の2つ。 1.基本的に正規点字のとおりおこなう。ただし適宜、自由な表現をしてよい。 2.とくに分かち書きについて、自由な区切り方をしてよい。 「正規点字」と「専門点字」のルールは、現行の日本点字表記法にしたがう。 これらをひとつの文法体系として束ねるために、レベルの段階ごとに上位互換性を確保する。 日本語の文法の特徴には、制度としての正書法がないことや、公的な指針が示されてあることが挙げられる。日本語点字の文法の制度も、表現方法の自由と、公式な指針を両立するのが望ましい。 2.晴眼者への点字文化の開放 古来「点字は視覚障碍者のために」ということが強調されてきた。それは正論だが、問題なのは、日本語の文字文化のひとつなのに、晴眼者には点字使用が無慈悲なまでに閉ざされている点だ。 これからは晴眼者にも分け隔てなく、障碍の有無や能力差をこえて誰にもおおらかに、いかなる思想的しがらみも取り除いて、無条件に点字を読み書きすることを認める社会を目指すべきである。 3.一般社会への点字機器と点字図書の普及 点字文化の存続にはモノの存在が必須条件である。点字機器や点字図書といった、多様で良質な物品の充分な供給が、市場経済ひいては点字文化を豊かにするだろう。以下に6つの目標を示す。 1.すべての小中学校の図書室に、点字器と点字タイプライターを配備する。 2.すべての小中学校の図書室に、点字紹介本のみでなく、本物の点字図書を配備する。 3.全国の店舗や施設に、点字機器や点字図書の販路を大きく拡張する。 4.一般的なA4サイズの用紙が使用可能な点字機器を、標準規格化する。 5.点字機器の文字サイズの多様化をさらに促進する。 6.点字文化を一般社会に普及するための具体的な戦略を、組織的に研究する。 |
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【解説編】1. 日本語点字が抱える問題点 現在の「日本点字表記法」は、1890年に日本語の点字が制定されて以降、絶え間なく磨き上げられてきたおかげで、文法的にも実用的にも完成度の高いものとなっています。 改訂に際しては学識者が討議して、文法上の完成度と、点字を使う人々にとっての実用性とを追求し続けてきた歴史があり、その成果として、「統一された」最新版がここにあります。 その半面、子供や初心者や目の見える人、目の見える人のことを晴眼者といいますが、こうした人たちにとって、点字の文法は極めてハードルの高いものになっていることも否めません。 それはそのはずで、文法上の完成度を目指したために、いざ点字を使用する際には、日本語文法と日本語点字文法の両方に精通していなければならないからです。 また、実用性というのは、点字を常用する熟練者にとって使い勝手がよいことを指しています。子供や初心者や晴眼者にとっての使いやすさは、そもそも考慮されていません。 そして点字文法についての討議は、いつも学識者によってのみ行われてきました。点字文法の改訂は、一貫してトップダウンでおこなわれてきたようで、子供や初心者の声が汲み上げられた形跡はなく、晴眼者の意見についてはむしろ注意深く排除されてきた感があります。 現在、点字利用者が減少の一途を辿っていることは周知の事実です。 IT機器や音声機器が急速に発達したことが最大の原因といわれます。点訳ボランティアの役割は激減し、点字器や点字タイプライターの生産と流通は先細りで、いまや点字不要論さえそこここで囁かれる状況下、だからといって点字文化を底上げするためのどのような対策も準備されてはいないのです。 それでも、点字がこれからも有用で大切な文字文化であることは揺るぎないと、多くの点字ユーザーのあいだでは信じられています。 そんな状況下、点字文化をめぐる問題が論じられる場で話題になるのは、権利や法律の話か、お金の話ばかりです。たとえば、公共の事務手続きに点字使用を認めるべきだとか、点字が日本語の正式な文字であることが認められるべきといったテーマ、あるいは、運営活動や経済的自立についての資金繰りの問題に偏っています。 日本語点字の使いづらさについて真剣に議論されることは、ほとんどありません。点字利用の減少についての根本的な原因が研究されることも、具体的な対策が提案されることもないままです。 一体、なぜなのでしょう? ひとつには、現在の「日本点字表記法」が絶大な権威になっていることが考えられます。 日本における唯一の点字文法を制定する機関としてある日本点字委員会に、偉い専門の先生方が集まって討議し、クオリティの高い点字文法が探究され、「日本点字表記法」を決定しているのです。「読みやすく、書きやすく、わかりやすい点字表記をめざして」きたということで、その成果である「日本点字表記表」は、正しい点字文法として、着実に改訂を重ねてきました。 誰も文句はつけられず、ただこれに従うほかありません。 もうひとつは、「点字は、福祉と博愛の賜物で、視覚障碍者のためにこそ存在価値がある」という意識が定式化していることが挙げられます。ここからは、たとえば点字のルールを晴眼者の使う墨字の近くに寄せていく、という発想は出てきません。「聞こえたとおりに記す」という方針も固定化されます。現実には、それは日本語の文字では極めて困難なことで、それをカバーするために、さらに別な文法の知識を駆使した複雑なルールが敷かれています。 点字文法への批判的な議論が少ないのには、他にも、たとえば点字ユーザーの少なさが要因のひとつかもしれません。 日本国内の視覚障碍者の人数は約30万人、点字利用者はその約10分の1ともいわれます。 点字利用者数が約3万人(日本点字図書館の利用登録者数が約9万人とするとデータに幅がありますが)、と少ないことと、点字機器をとりまく市場経済に活況がないこととは無縁ではありません。また、中途失明者が点字を習得することは、とくに難しいという現実もあります。今日の晴眼者が明日の視覚障碍者である可能性は当然あるのですから、万人にとって点字文化は大事な存在だと考えられます。 現状では、点字文化が社会に本当の意味で浸透しているとはいえません。それどころか、晴眼者が点字に触れる必要などないという意見が一般常識であるかのようにさえ、私には感じられます。 点字を一般社会全体に広めることが本当に可能かどうかはわかりませんが、本質的な問題に挑む余地が、まだたくさん残されているのではないでしょうか。 そういうわけで、私はこちらのウェブ上に、「日本の点字の改革案」を公開提案書として掲示することにしました。 なお余談ですが、提案者の私は、2002年からパソコン用の墨点字フォントを自作して、インターネット上で無料公開を続けている、いち趣味人です。社会福祉に携わるとか、そういった仕事をしている立場にはありません。組織にも属さない一個人です。けれども、点字文化を大事に思う気持ちは皆様にも劣らないと、晴眼者の点字ユーザーでもある私は、自分でそう信じております。 これから、点字が大好きな皆様、そして点字文化を牽引してこられた皆様のお一人お一人に、どうか本日の提案について考えていただくことを願っております。賛成でも反対でも構いません。もしよろしければ、何かしらのお声を上げていただけたら嬉しいです。 ・ 2. 簡単な点字文法を考える 様々なことを申し上げたようですが、日本の点字の問題点は、大きく3種類に分けられます。 ひとつは、日本語点字の文法のルールが難しいという点。 それから、思想的な面で、考え方にしがらみがあること。 みっつめには、点字を読む本も、書くための道具も、身近でない、という問題。 今回提案する「日本の点字の改革案」では、この3つの課題に真正面から挑みます。 まずは、点字文法のルールが難しいという課題について。 現在の「日本点字表記法」は、熟練の点字ユーザーや公式文書には最適です。 よくない点は、熟練者以外には難しすぎる、厳しすぎることです。 それでひとつの試みとして、もっとも簡単な点字文法を考えてみることにします。 点字の初学者は、まずは点字の五十音をおさえます。覚えなくても、表を開いておきます。 次に、長音「ー」、促音「っ」、読点「、」、句点「。」は簡単なので、そのまま覚えます。 また、「わ」と発音する「は」、「え」と発音する「へ」は、発音通りに書くことも知ります。 つまり、「わたしわ うみえ いきました。」というふうに、「わ」と「え」を書くのです。 さらに、「がぎぐげご」などの濁音を覚えます。 点字は1文字が凸点の有無で構成されていて、ぜんぶで64パターンしかありません。1つも点のない「空マス」から、6つすべての点が使われた「め」の字までの、64パターンですから、仮名の五十音だけでかなりいっぱいになります。 点字で濁音を表記する際は、2文字を使うことになります。「濁音記号」+「か」で、「が」を表すといった具合です。同じように、「半濁音記号」+「は」で、「ぱ」となります。 拗音も2文字を使って、たとえば「きゃ」は、「拗音記号」+「か」で、「きゃ」を表します。つまり、「y」+「Ka」→「Kya」というように、ローマ字表記のように考えて分解し構成し直す、という理屈ですね。 ところが、ここで急に、子供にとっては点字が難しくなるのです。ローマ字に慣れない子供たちが多いからです。「点字一覧表」で探して書けたとしても、こんどは読むのが難しい。 ですから、とりあえず拗音はナシにしてみましょう。 拗音ではない仮名を「直音」といいますが、小さなひらがなの拗音をそのまま大きくして、直音で記すことにします。 たとえば「図書館」ならば「としよかん」。「電車」は「゛てんしや」。「じゃがいも」は「゛しや゛かいも」と、少し長くなります。でも、ちゃんと意味は通じます。 歴史を振り返ると、東京盲唖学校の教師・石川倉次が、1890年(明治23年)に日本語点字の仮名の翻案を完成させ、1899年(明治32年)になって拗音のしくみを作り上げました。 拗音のシステムができるまでの間は、拗音がないので直音で(歴史的かなづかいではありましたが)点字を記していたということです。 今回の直音で記すやり方は、123年の時を経て復刻する方法なのかもしれません。 さて、現在の日本語点字に、のばして発音する「う」を、「ー」で表記するルールがあります。 「高校生」は、「こーこーせい」と書きます。「太郎」なら「たろー」です。 「お父さん」は「おとーさん」、「おかあさん」は「おかあさん」です。のばす発音でも「う」以外は「ー」にしません。「大きい」は「おおきい」、「王様」は「おーさま」です。 これが、子供にはまた、ややこしくて難しい。 しかも、のばして発音しない「う」は、「ー」で表記しないというルールもあります。 「ありがとう」は「ありがとー」ですが、「思う」は「おもう」。 「お相撲さん」は「おすもーさん」で、「住もうかな」は「すもうかな」となります。 先生という意味の「講師」は「こーし」で、牛の子供の「子牛」は「こうし」です。 このあたりで、大人でもこんがらがり始めます。「思う」は伸ばさない発音なのか、と何度も口に出してみますが、結局、「思う」「買う」「請う」などの動詞の「う」は伸ばさないのが決まりなのです。 おや、動詞などという「品詞」が出てきましたよ。 じつは日本語点字というのは、言葉の品詞を正確に理解し活用しなければ、正しく書けないことになっています。 というわけで、子供だけでなく、国語の成績の悪い人たちは、残念ですが大人も含めてここで全員脱落となります。さようなら…… って、日本語点字のルールは、本当にこんなことでよいのでしょうか? 簡単なルールづくりに戻りましょう。 「う」の表記に関しては、のばす発音であっても、全部「う」とそのまま書くことにします。 じっさいに視覚障碍者の方々も、「う」が発音どおりでなくても読むのに困らない、という意見の人は多いのです。 次に、これまた点字のルールでとても大切な、「分かち書き」について。 分かち書きというのは、英文のように、分かりやすく時々1文字分のスペースを開けて書くやり方です。 「この小鳥は、空から飛んできました。」 という文章ならば、次のように分かち書きをします。 「この ことりは、 そらから とんで きました。」 「文節区切り」といって、基本的には「ネ」と合いの手が入れられるところで区切るんだよ、と教わります。 ちょっと続けて、分かち書きの例文を読んでみましょう。 おはよう ございます。 いって きます。 いってらっしゃい。 いって いらっしゃい。 かんしゃ して います。 かんしゃ もうしあげます。 それ、 もらって あげます。 わきのしたに ノートを はさんだ、 きの したに たつ あの こは おとこのこだ。 そこに たって いなさい! そこに たってなさい! ごめんなさい。 ごめん ください。 もうしわけ ない。 きみわ かわらない。 もったいない。 それは ない。 はを みがき なさい。 そして おやすみ なさい。 おやすみなさい。 このように並べると、同じような言葉でも、区切ったり区切らなかったりしています。なぜそうなるのかについては、そのひとつひとつに、文法的な説明が事細かにあるようです。 さらに、「拍数」や「意味のまとまり」で、区切る区切らないを判断したりもします。 「民主主義」は「みんしゅ しゅぎ」。 「海水浴場」は「かいすいよくじょう」 「春夏秋冬」は「しゅんかしゅうとう」。 「東西南北」は「とうざい なんぼく」。 「甲乙丙丁」は「こう おつ へい てい」。 「大中小」は「だい ちゅう しょう」。 「年月日」は「ねんがっぴ」。 「桜並木」は「さくら なみき」と区切るけれど、「松並木」は「まつなみき」と続けます。 ちなみに、そうなる理由は、次のとおりだそうです。 「複合名詞の構成要素のうち、3拍以上の独立性の強い意味のまとまりが二つ以上あればその境目で区切って表し、2拍以下の意味のまとまりは3拍以上の意味のまとまりの前か後ろに続けて書き表すことを原則とする。」(「日本点字表記法 2018年版」42ページからの引用) ええと、簡単なルールづくりに戻りましょう。 もう、子供や初心者に正しい「分かち書き」は、事実上、無理なことがわかりました。 それどころか日本語の博士でも、最新の「日本点字表記法」の参考書がなければ不可能です。 分かち書きをするそもそもの理由は、分かりやすく読み書きするためなので、読む人と、書く人とがわかりやすければ、それでよしとします。 ということで、「分かち書きは、完全に自由にしてよい」というルールにしておきましょう。 さあ、これで「かんたん点字」と名づけられる、いちばん簡単な点字文法ができあがりました。 その次に、今度はもう少し点字に慣れた方々、拗音や分かち書きもそこそこできる人が、もっとのびのびとした気持ちで、日常生活で用いるような点字を考えます。「日用点字」と名づけてみます。 ところで、墨字の日本語文章の文法制度の特徴には、正書法がないことや、公的な指針が示されてあることが挙げられます。日本語点字の文法の制度も、表現方式の自由と、公式な指針とを両立するのがもっとも望ましいあり方なのではないでしょうか。 点字の読み書きに慣れた点字ユーザーであれば、基本的には「日本点字表記法」に従えばよいわけですが、それでも検証してきたように、さまざまに小難しい煩雑な文法規定があり、束縛感があります。 「日本点字表記法」で示された表記法のなかには、表記に幅をもたせてある語もありますが、どの程度まで表記のゆれが許容されるのかは、読んでみてもピンときません。 そこで、表記法の束縛感を取り払うために、但し書きのような以下の2つのルールを考えました。 1.基本的に「日本点字表記法」のとおりおこなう。ただし適宜、自由な表現をしてよい。 2.とくに分かち書きについて、自由な区切り方をしてよい。 さいごに、現行の日本語点字のルールを、「日本点字表記法」に則っておこなう「正規点字」と、それから数学・理科・医学・音楽など、さまざまな専門領域で使用する特殊で高度な点字表記を「専門点字」として、区別しておきます。これらは、現行の点字文法をそのまま踏襲する内容とします。 これでレベル別に、4つのルールが出揃いました。 3. 統一性と多様性 点字のルールを統一することは、歴史的に、どの国にとっても重要な課題でした。 世界中の多くの国々で、点字が定着する前の浮き彫り文字の段階から、すでに様々なルールの不一致がありました。さらに点字の導入後にも文法が複数あって、それがたとえばアメリカなどでは、互いのコミュニケーションを分断するほどの不都合を生じたりもしました。文法の統一は、各国それぞれ、ときには国境を超えた課題にもなったのです。 点字文法の統一化が日本で厳格に追求されてきたのには、そういった海外の事例を踏まえていた背景があります。そして日本ではそれが比較的うまく進んで、2022年現在、ほとんど完璧に達成されています。 しかし、ばらばらの状況というのは、さまざまな試みがなされていた証でもありました。統一化とは、その多様性を削り落とす工程でもあったわけです。 それに、ひとつのルールにみんなが合わせるというところには、どうしても無理が生じます。人々はそれぞれに違った事情を抱えているからです。 日本の点字は、その点への配慮がありません。アルファベットの点字よりも文法が複雑になるのは必至なのに、文法上の完全性と一本化を志向したために、事細かなルールが膨大になり、今も点字ユーザーをガチガチに縛ってしまっています。 イギリスやアメリカの点字の歴史は、統一化への戦いでもありましたが、それと同時に、人それぞれに優しいルールを実現しました。それが、点字の文法に、略字の分量によって1から3級までのレベルを設定するという工夫です。イギリスでは1905年に、アメリカでは1922年にそういったレベルの設定が完成したようです。 じつはここまでの作業で私が参考にしたのは、英米の点字文法だったのです。英語点字には、難易度別で段階的に文法が設けられています。 というわけで、いま日本語点字にも難易度別に4つのレベルをこさえましたが、これをバラバラにしておいては、統一性が担保されず、いずれ問題となるでしょう。 そこで、これらの異なる文法をひとつの体系として束ねるために、レベルの段階ごとに上位互換性を確保する、という枠組みを作って、全体としてひとつの体系を維持するのがよいと考えます。 4. 福祉を越境せよ 点字文化を盛り上げていこうと喧伝する催し物は盛況で、その意味で晴眼者への間口は広がっています。レクリエーションや芸術作品を通して点字の魅力が伝えられるイベントは度々開かれますし、点字文化を紹介したり点訳をレクチャーする出版物も少なくありません。 しかし、そこではおかしな事態も生じています。点字に興味をもった晴眼者が、実際に点字を使ってみたいと思ったとしても、まるで急に道が途切れるかのように、その先の続きがまったくないのです。 まず、身近に点字図書はありません。 点字器や点字タイプライターは、もっとありません。 点字で遊んだ芸術作品を飾って「面白いでしょう?」で終わってよいはずがありません。 缶ビールや役所の案内板の点字を触って、めでたしめでたし、にはならないと思います。 日本語点字は堂々たる日本語の文字なのですから、ふだんから日本語を使っている人が、自由に読めて、自由に書けてもいいくらいです。 ところが、志を立てて点字を勉強しはじめたとしても、今度は点字の文法が難しすぎて、すぐに読み書きすることは誰にも不可能です。毎日使っている日本語なのにと苦戦して、多くの人がすぐに挫折するのは、とても惜しいことではないでしょうか。 さらに、点字を使ってみる時には「必ず誰かのためにならなくてはいけないよ」という、重い空気が取り巻いてきます。それから、「視覚障碍者のためにある点字なのだから、晴眼者のみで使ってはならない」と制約する、刺々しい注意喚起も追いかけてきます。 そういえば、点字で文を書くことと、点訳とを区別せずに、ごちゃまぜで語られることが多いのも奇妙です。「点字を使うとすれば視覚障碍者のためだろうから、それは点訳作業のはずだ」という固定観念に囚われている証拠です。 つまり、日本の点字文化は優しい顔をしてはいますが、一歩近づいてみると、極めてキツい性格を持っているのが伝わってきます。 日本語の文章を晴眼者が書こうと思った時、どこにでも筆記具はあって、子供なら子供なりに、知識がなければないなりの文章が書けます。どんなことをどんなふうに書いてももちろん自由で、その書くという作業が、他の人のためになるかどうかなどは問題にされません。強いていえば、まずは自分自身のために書くのが自然な流れです。もちろん、誰とどのようなコミュニケーションをとってもいいのです。 墨字環境で自由にのびのびとできるこういったことが、日本語点字という文字文化に触れる際には、子供や初心者や晴眼者にとって、ぜんぶ冷たい障壁となって立ちはだかります。 「視覚障碍者の、視覚障碍者による、視覚障碍者のための点字」とリンカーンの言葉をアレンジした主張がたびたびみられますが、私はその主張に疑問を抱きます。とくに、万人のための点字を掲げながら、視覚障碍者のためであるというフレーズをまた強調してしまうのは、ダブルスタンダードです。 点字文化を視覚障碍者だけのための文字に押し留めることで、却って福祉の裏返しを生んでいる面もあるかもしれません。なぜなら、点字を使っているから福祉事業になります、と短絡的にアピールできるからです。 視覚障碍者が触らない「点字掲示板」の設置や、人がめったに通らない場所へ連綿と続く「点字ブロック」の敷設は、公共施設や道路などにはよくあることです。点字が商業利用されているという批判が起こるのは当然で、福祉から乖離した福祉インフラという偽善がまかり通っているわけです。 その一方で、点字図書や点字用具は、一般社会にほとんど広がっていません。 種類も供給量も少ないだけでなく、高価であるため、助成金や寄付や無償奉仕によって支えられている状況が常態化しています。商業ベースで成立困難な場合が多いのが現実です。 商業的に成り立っているものは、そのほとんどが、やはり行政か企業の業務に限定されています。文具では「点字テプラ」くらいではないでしょうか。 もしも本当に万人が点字を利用できるとなれば、先程の偽善が偽善でなくなる場合も多いでしょう。中途失明者の点字識字率が向上するのは間違いありません。障碍の有無という枠組みを超えて、点字によるコミュニケーションは本当の意味で広がって、その時はじめて商業ベースでも採算のあうような点字文化が生まれるのではないかと想像します。 今、日本において、この可能性を狭めている一番の原因、つまりバリアフリーを妨げているのは、他ならぬ点字文化の側かもしれないのです。 5. 本と道具の普及は必須 点字は文字の文化であるため、これを読むためには十分な量の本が必要です。点字図書に触れる機会がまったくない状態では、人々に点字文化が浸透することはないでしょう。 しかし現状は、本屋さんにも学校にも、点字図書を1冊も置いていないところがほとんどです。 点字で書くには特殊な道具が必要ですが、こちらは点字図書にもまして一般に普及していません。 点字器や点字タイプライターを使ってみたいと思っても、学校に置いてあることすらほとんどなく、貸出す場所も、販売しているお店も街にありません。 たとえ点字に興味を持っても、まずは点字機器を取り寄せるところから始めなければならないのは、どこにでもペンと紙があふれている墨字文化と比べて決定的に不便です。 点字は道具あっての文化ですから、広めるには道具の普及が必須事項となります。 また、いま存在する点字機器それ自体にも課題があります。 現在の日本社会でもっとも普及している紙のサイズはA4用紙ですが、A4用紙が使える手頃な点字機器は、ひとつも国内で製造販売されていません。 指の大きさや感覚には個人差がありますが、点字の文字サイズに関しても、種類が足りません。このように、点字機器の製造や開発や流通については、ないないづくしで、多様性にとぼしい荒涼とした惨状が続いています。 さらに、点字器も点字タイプライターも安価ではありません。ユーザーが少ないため、販売台数が限られていることが主な要因のひとつです。一般社会にまで、点字文化は浸透していないのだから、当然のことではありますが。 たとえば、全国のすべての小中学校の図書館に、点字器と点字タイプライターの配備を義務づけるのはどうでしょう。 また、点字図書も配備する。点字紹介本のみでなく、本物の点字図書に触れる機会を広げるのです。 それから、全国の文具屋さんや盲学校施設にまで、点字機器や点字図書の販路を大きく拡張するしくみを作ることはできないでしょうか。 A4用紙が使用可能な点字機器を製造販売して標準規格化することで、より点字使用が広がると思います。そして、点字の触読が難しいと感じる人は多いので、点字機器の文字サイズの多様化を、さらに促進する必要があるでしょう。 こういった点字文化を一般社会に普及するための戦略の研究や活動は、大掛かりになるので、ほんとうは組織的におこなっていくのが理想です。 6. 「日本の点字の改革案」の趣旨 長いお話になりましたが、私が「日本の点字の改革案」をまとめた動機は単純です。 私自身が、点字という文字をのびのびと快適に使いたいのです。 提案者の私は、たまたま視覚障碍をもっていませんが、そのことと、点字を使いたいという気持ちは完全に分けて考えています。 そして、私の子供たちにも、友人にも、世の中のたくさんのそうしたいと思う人たちにも、点字を自由に快適に使ってほしいと望んでいるからです。 ルイ・ブライユは、盲人が自由に読み書きできる盲人のための文字を探究し、1825年、16歳のとき6点点字の開発に成功しました。後年、40歳を越えた晩年の彼が取り組んだのは、晴盲両用文字の開発でした。 私は、21世紀の今なら、ブライユの6点点字こそが、その両用文字として通用すると信じます。 さいごに、「日本の点字の改革案」の趣旨を短くまとめておきます。 「日本の点字のルールは、子供・初心者・晴眼者には難しすぎるので、英語点字のように、難易度別の体系的な文法を敷くべきである。また、晴眼者にも点字使用の機会を広げ、点字図書や点字機器を一般社会全体に積極的に流通させるのがよい。」 点字文化の内側から、いわば逆向きのバリアフリーを渇望する気持でひねり出したご提案でした。 「日本の点字の改革案」の本論は以上です。 ・ 7. 参考文献 「日本の点字の改革案」を記した際に、提案者が開いた本や冊子や書面をあげておきます。 参考の程度や影響の受け方に強弱はありますが、総じて勉強になるものばかりです。 主要な参考文献に☆マークをつけました。 ○点字や盲教育の歴史、点字文化の研究 ☆『點字發達史』 大河原欽吾、培風館、1937 『盲教育概論』 大河原欽吾、1938 ☆『歐米点字小史』 ルイズ・W・ローデンバーグ著、小山順訳、点字毎日叢書、1955 『盲聾教育八十年史』 文部省、1958 『視覚障害教育百年のあゆみ』東京教育大学教育学部雑司ケ谷分校、第一法規出版、1976 『日本点字表記法概説補遺』 山口芳夫、私版、1976 『点字理論と実践的研究』 山口芳夫、私版、1977 『日本点字史T』 山口芳夫、私版、1979 『日本点字表記法概説(増補改訂版)』 山口芳夫、ジャスト出版、(1976)1982 『点字発明者の生涯』 ピエール・アンリ著、奥寺百合子訳、朝日新聞社、1984 『図説 盲教育史事典』 鈴木力二、日本図書センター、1985 ☆『日本点字100年の歩み』 日本点字制定100周年記念事業実行委員会、1990(1992) 『盲人福祉事業の歴史』 谷合侑、明石書店、1998 ☆『資料に見る点字表記法の変遷 ―慶応から平成まで―』 金子昭編、日本点字委員会、2007 『アジアの点字』 田中徹二編、三菱財団研究助成報告書、日本点字図書館、2008 『ルイ・ブライユの生涯 天才の手法』 C・マイケル・メラー著、金子昭ほか訳、日本点字委員会、2012 ☆『闇を照らす六つの星 日本点字の父 石川倉次』 小倉明、汐文社、2012 ☆『日本語点字のかなづかいの歴史的研究 日本語文とは漢字かなまじり文のことなのか』なかの・まき、三元社、2015 『ルイ・ブライユ コミック版 世界の伝記』 迎夏生画、金子昭監、ポプラ社、2015 ☆『視覚障害教育の源流をたどる 京都盲唖院モノがたり』岸博実、明石書店、2019 『盲教育史の手ざわり 「人間の尊厳」を求めて』 岸博実、小さ子社、2020 ○Web上の墨字版PDFデータ 「日本の点字 (第1〜46号)」 日点委広報、日本点字委員会、1971〜2022 「日本点字普及協会だより (No.1〜9)」 日本点字普及協会、2013〜2019 ○点字文化に関わる経験談、論説エッセイ、文芸 『目の見えぬ子ら 点字の作文をそだてる』 赤座憲久、岩波新書、1961(1979) 『指と耳で読む 日本点字図書館と私』 本間一夫、岩波新書、1980(2008) 『点字で書いたラブレター はじめてのボランティアG』 羽田香織ほか、こどもくらぶ編、同友館、1998 『天国の娘へあてた点字の手紙 ノンフィクション ごめんね ありがとう』 羽田春美ほか、こどもくらぶ編、今人舎、1998 『まなざし 盲目の俳句・短歌集』 北海点字図書館・大森理恵・辺見じゅん編、潟<^・ブレーン、2000 『あきらめないでまた明日も 岩田美津子 点字つき絵本にかける夢』 越水利江子、岩崎書店、2004 『刑場に消ゆ 点訳死刑囚 二宮邦彦の罪と罰』 矢貫隆、文藝春秋、2007 『ゆびさきの宇宙 福島 智・盲ろうを生きて』 生井久美子、岩波書店、2009 『目が見えなくなって見えてきたこと』 木塚泰弘、小学館スクウェア、2013 『不可能を可能に 点字の世界を駆けぬける』 田中徹二、岩波新書、2015 『世界を手で見る、耳で見る 目で見ない族からのメッセージ』 堀越喜晴、毎日新聞出版、2022 ○点字の入門書 『点字・点訳入門 活字への架け橋』 遠藤謙一著、阿佐博監、1993(1998) 『点字について話そう 点字の世界へようこそB』 黒崎惠津子、汐文社、1998(2002) 『はじめての点字点訳入門 読む・書く・覚える点字の基本』 塩谷治監、廣済堂、1999 『視覚障がいと点字の世界 心をつたえるコミュニケーション』 中村實枝編、ふくろう出版、2008(2011) ☆『万人のための点字力入門 さわる文字から、さわる文化へ』 広瀬浩二郎編、生活書院、2010 『G-10とマナブくんの点字教室』 全国視覚障害者情報提供施設協会、2011(2015) ○点字表記の公的な参考書や字引 ☆『日本点字表記法 2018年版』 日本点字委員会、博文館新社、2018(2019) 『点訳のてびき 第3版』 全国視覚障害者情報提供施設協会、2002(2007) ☆『点訳のてびき 第4版』 全国視覚障害者情報提供施設協会、2019 『点字表記辞典 改訂新版(第5版)』 視覚障害者支援総合センター、博文館新社、2002(2006) ☆『点字表記辞典 第7版』 視覚障害者支援総合センター、博文館新社、2019 ○その他の参考文献 『図鑑 日本語の近代史 言語文化の光と影』 紀田順一郎、ジャストシステム、1997 『月刊言語 8月号 特集:手話学の現在』 大修館書店、2009 『切手が伝える視覚障害 ―点字・白杖・盲導犬―』 切手で知ろうシリーズD、大沢秀雄、彩流社、2009 『見えなくなったら、希望が見えた』 穴澤雄介、中経出版、2014 ○点字新聞 「點字大阪毎日」第914號(1939.11/16) 「点字毎日」第4544号(2011.6/12)、第4563号(2011.10/23)、第4583号(2012.3/18)、 第4588号(2012.4/22)、第5000号(2020.7/26:5000号記念特集)、 第5073号(2022.1/4・11新春合併号)、第5090号(2022.5/10・17合併号:創刊100年記念特集) ・ 8. 付記(リンク) 「日本の点字の改革案」解説動画 :当ページの【公開提案書】の音声付きYouTube動画 「絵点字で!」:【公開提案書】提案者が制作している、点字をレクチャーするYouTubeチャンネル ●「絵点字フォント」の履歴 ●「絵点字フォント」Webiste ● 提案者の個人Website ・ 【今後の展開計画】 これからどのようにして、点字文化の諸問題に立ち向かっていけばよいのか。 今後の展開を提案者なりにイメージして、仮の計画を立ててみました。
・ 【リスポンス集計】 2022年10月10日、公開提案書「日本の点字の改革案」を公開しました。その直後から、点字文化の運用と発展に携わっている組織団体の皆様にできるだけご連絡さしあげ、ご意見を募っています。 個人からのご返答も、許可を得た場合のみ、あわせて一覧表に掲示します。 点字文化関連組織リストと回答一覧 皆様からのリスポンス(ご返答)の記録を以下に公開します。ご協力に感謝申し上げます。
《お知らせ》 2022.10/10 ・夜、「日本の点字の改革案」のこちらのウェブページを公開しました。 2022.10/11 ・これから順次、点字文化を担う関連組織の方々に電話やメールで順次ご連絡を差し上げ、当ページの公開提案書についてのご意見をお寄せいただけないか打診を始めます。リスポンス(ご返答)が得られ次第、表に記入したり、リンクを貼っていきます。 2022.10/15 ・こちらのウェブサイトの解説文を数カ所、推敲しました。 2022.10/16 ・「日本の点字の改革案」の音声動画版をYouTube上に公開しました。 2022.12/21 ・中間報告です。 現在までに(56の団体にメールまたは電話で連絡しましたが)、1件もリスポンスはありません。 Twitter上では、1名の文字文化に詳しい方(Sさん)から数件のコメントを戴いています。 件のYouTube動画の再生回数は163回、いいねの数は6人、コメント数は1件(Kさん)です。 2023.4/8 ・中間報告です。 現在まで、いまだ1件もリスポンスはありません。 件のYouTube動画の再生回数は242回、いいねの数は10人です。 2023.11/2 ・中間報告です。 現在まで、いまだ1件もリスポンスはありません。 件のYouTube動画の再生回数は305回、いいねの数は12人です。 * なお、こちらの公開提案書のWebページ運営および集計活動は、提案者一個人によるものです。 * 活動は趣味の一環として行なわれているもので、営利目的でなく、いかなる団体組織によるも のでもなく、また性質的にボランティアや社会福祉活動と呼ばれるものではありません。 * それでも、点字文化の衰退に際し、誰かが始めるべき議論のために必要な提案と考えます。 関心をお持ちになった皆様のお声を賜りたく存じます。心よりお願い申し上げます。 |
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河西 白雨(かさい・はくう/点字フォント作家) * ご意見等はメールにてご連絡下さい。 |
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《付記(リンク)》 「日本の点字の改革案」解説 YouTube 動画 「絵点字で!」YouTubeチャンネル ●「絵点字フォント」の履歴 ●「絵点字フォント」Webiste ●提案者の個人Website |
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