ここは こどもの みなさんに ぜひ みせたくて つくった ページです。 おとなは こどもの ことを ときどき ちゃんと かんがえて いるのです。 |
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「シューベルトの子守歌」 |
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作曲:フランツ・シューベルト 歌詞:河西白雨 ※近藤朔風・内藤濯それぞれの翻案歌詞と、ドイツ語の原作歌詞(作詞者不詳)を参考に(一部借用し)、 平易な現代語を用いてかつ実用的に改作した。〈手・花・墓・揺籠〉などの表現は削った。2022.1/14 1 ねむれ ねむれ 母の胸に ねむれ ねむれ もう夢のなか ふわふわ ふっくら ほっとする気持ち ねむれ ねむれ やさしい夜に 2 ねむれ ねむれ 母の胸に ねむれ ねむれ もう夢のなか ぷにゅぷにゅ ほっぺた かわいい子ども ねむれ ねむれ たのしい夜に 3 ねむれ ねむれ 母の胸に ねむれ ねむれ もう夢のなか きらきら 星が 空にかがやく ねむれ ねむれ きれいな夜に 4 ねむれ ねむれ (ふーふーふふふふ ふーふ) ねむれ ねむれ (ふーふーふふふふ ふー) すやすや 今日は きのうになるよ ねむれ ねむれ もう夢のなか *** さて、ウィキペディアにのっているのを見ますと、この『子守歌』は、 「ドイツの作曲家フランツ・シューベルトが19歳の1816年11月に作曲した子守歌で、世界的にも有名な子守歌である。」 ということです。作詞者はわかっていませんが、日本でも明治期からいくつか翻案された歌詞があります。参考に3つ、みてみましょう。 【参考1】 「シューベルトの子守歌」 作詞者不詳 (ドイツ語歌詞の翻訳。Wikipediaより) 1 眠れ、眠れ、やさしい、いい子よ、 母の手でゆっくり揺られながら。 やさしい休み、おいしいおやつを この揺りかごのヒモがもたらす。 (※「世界の童謡・民謡」サイトに3番までの歌詞の意訳が掲載されてあります) 【参考2】 「シューベルトの子守歌(美し夢=うましゆめ)」 歌詞:近藤 朔風(こんどう さくふう、1880−1915(大4)) 1 眠れ眠れ 可愛(めぐ)し緑子(わくご) 母君(ははぎみ)に 抱(いだ)かれつ ここちよき 歌声に むすばずや 美(うま)し夢 2 眠れ眠れ 慈愛(めぐみ)あつき 母君の 袖(そで)のうち 夜もすがら 月さえて 汝(な)が夢を 護(まも)りなん 3 眠れ眠れ 疾(と)く眠りて 朝まだき 覚めて見よ 麗(うるわ)しき 百合(ゆり)の花 微笑(ほほえ)まん 枕もと 【参考3】 「シューベルトの子守歌」 歌詞:内藤 濯(ないとう あろう、1883−1977(昭52)) 1 ねむれねむれ 母の胸に ねむれねむれ 母の手に こころよき 歌声に むすばずや 楽し夢 2 ねむれねむれ 母の胸に ねむれねむれ 母の手に あたたかき その袖(そで)に つつまれて ねむれよや 3 ねむれねむれ かわい若(わく)子 一夜(ひとよ)寝(い)ねて さめてみよ くれないの ばらの花 ひらくぞや まくらべに 4 ねむれねむれ 母の胸に 一夜寝ねて 起きてみよ かおりよき 百合の花 におうぞや ゆりかごに *** シューベルトが作ったピアノ曲に、だれかわからないけれど(この人かなというのはあるそうです)、そのだれかさんがドイツ語の歌詞をつけたのがはじまりです。この歌詞の内容は、寝かしつけるだけのお話ではなく、謎めいた複雑な背景があるそうですね。 近藤さんはドイツ語の歌詞を部分的にだけ直訳して、あとは別な独自のイメージを入れたようです。内藤さんはそれを下じきにしつつ、内容を原作歌詞に寄せもどし、かといってそのままにはせず、また違うイメージで歌詞を変えたようです。 2022年になって、私はじぶんの次男(6才)がなかなか寝ないので、日本の古い子守歌を歌ってあげました。 「ねんねん、ころりよ、おころりよ。ぼうやは、よいこだ、ねんねしな…」 すると子どもは、 「こわい、こわい! こわくて、よけいに、ねむれない!」 とさわぐのでした。 そこで、モーツァルト(or フリース)とかブラームス作曲の似通った音調のやさしい子守歌がありますが、シューベルトのこの歌を歌いました。でも、親なのに、さいしょのところしか歌詞が思い出せません。 ケータイで調べてみると、歌詞はむずかしくて、昔の日本語なんですね。あるいは、現代アレンジ版もいくつかあって、それぞれ工夫がありますが(「パパ」とか「ママ」になっているのもあって、それはそれで原作風味があるかもわかりませんが)そうだ、じぶんでも好きにかえてみちゃおう、と思って、あたらしく書いてみることにしました。それが、今回の「シューベルトの子守歌」の歌詞です。 みなさん、きっとすてきな夜でありますように。 |
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2022.1/14 河西 白雨 |
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にほんじっしんぶんるいほう 0〜9るい |
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